忠犬「ハチ公」のふるさと大館紹介

犬ハチ公は、牡の秋田犬で、大正12年11月、大館市大子内(おおしない)で生まれました。
東京帝国大学農学部教授・上野英三郎博士が、純系の日本犬を捜していました。
それを聞いた博士の教え子が子犬をもらい、上野博士のもとへ送られました。
幼犬は、博士と共に食事をするほど可愛がられ、「ハチ」と名付けられました。
チは立派な秋田犬成長し、博士の送り迎えもするようになり、ハチと博士の間に強い絆が結ばれました。
大正14年、いつものようにハチに送られて出勤した博士は大学の教授会において講演中、脳溢血に倒れ急逝。通夜・葬儀の間、ハチは食事を与えても口にしなかったそうです。
博士の没後、浅草に引っ越した後も、夜、8キロ離れた渋谷方面に走って行くハチの姿がたびたび目撃され、そんなハチの心情を想って顔なじみの代々木の植木職人に預けられることになりました。
かし、夕食を終えると上野邸あたりをうろつき、その後渋谷駅の改札口前に、暑い日も、雨の日も、雪の日もハチは改札口前に座り続けました。
ハチは、人間や仔犬に対しては決して牙を向けたり吠えたりしませんでしたが、一度だけ、ほかの犬に咬みつかれたことがあり、それ以降左耳が垂れてしまいました。
このようなハチの姿に、いつしか多くの人々が同情を寄せるようになり、次第に弱りはじめたハチを気遣い渋谷駅の職員も面倒を見るようになりました。
和10年、ハチは海外にも紹介されたり、映画になったりと有名になりましたが、13歳で一生を終えました。今は、青山墓地の上野博士とともに眠っています。

ハチ公マップ